嶋屋Y今年初の、陸送で新潟(雪道!?)デビュ~♪

query_builder 2022/02/28
ブログ
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こんにちは、嶋屋のYです。
表題の写真、見ての通りJR信越本線の柏崎駅の写真です。


前回のブログで、年に数回しか雪道走ることないしぃ~
な~んて呑気な事書いたからか、先日22日に、急遽乗務員交代があり
雪国新潟は柏崎市まで陸送の仕事で行ってきました~


今回の任務は千葉県千葉市にある
車の防錆処理のエキスパート、株式会社「山川特殊」さまから
新潟県柏崎市にある東京電力柏崎刈羽原子力発電所まで
約350kmの行程です。


陸送した車両はいすゞの大型消防ポンプ車。
画像をお見せすることは出来ませんが、

消防車、さらに原発施設での消防活動に従事する車両という特殊性から
旧型ギガベースでしたが、走行距離は何とオドメーターで2700キロ台。


さすがに新車の香りまで残って...とはいきませんでしたが、
商業車にしてみたらまだひよっこもいいとこ、
慣らし運転みたいな距離しか出ておらず
先代ギガでここまでの低走行距離車を走らせることが出来るのは


陸送屋さんの特権かな、

と独りほくそ笑むのでありました。(^-^)


車内を隅々まで眺めてみましたが、大抵距離を走ってくると
グレーのウレタンハンドルはテカテカのツルツルになっているのですが、
この車両は産まれて此の方2700kmしか国土の道を走破していないので
まだハンドルのシボ加工もしっかり残り、

運転していて何だか楽しく感じられました。


もちろん6速MTの具合だって、

ゲート切り替え時の機械的な動きが手にしっかり伝わり
何だか、昔の車が現代に蘇ったみたいで
多くのドライバーさんが、先代ギガの新車をこんな感じで

運転していたのかな
そう感じたりもしました。


それにしても2700km台とは、そのほとんどが
遥々関東までの往復700kmに及ぶ行程か
定期的に訪れる車検や車両整備に費やす距離のみに
一生を捧げていると言っても過言ではないですね。


まあ、こんな消防車が実際に原発施設で

大活躍してくれてはならないのですが...
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そうそう、今回はこの陸送の時に感じた「冬道の危険」について
感じたことを少しお話したいと思います。


去る2月22日は、前日から日本海側に寒気が居座り、
降雪こそ北陸地方には及ばないものの、
新潟地方は21日に最高気温1.1℃、最低気温-1.0℃を記録し、
過去10年間と比べても1、2を争う極寒の気象状況でした。
(気象庁tenki.jp過去天気より)


その新潟へ向かうとしている私の前に立ちはだかる
道路状況というものも、当然穏やかな路面状況というわけはなく
除雪はしっかりされていたものの、橋梁やトンネルの入口、出口付近では
凍結が見られるなど熾烈を極めておりました。


何度も言っていますが、

雪国育ちでも、雪道をバンバン走っていた経験もない私は、
自分が運転するこの大型消防車がいったいどの程度、

凍結路面や雪道でタイヤのグリップを保持できるのか、
まったくの手探りで進まなければなりませんでした。


今までも橋の上は凍結しやすいとか、

トンネルの入口、出口付近は
路面状況が変化しやすくスリップ事故が発生しやすいとか、
様々な研修や教育を受けてきました。


しかし、机上で学んだ事と、

実際に仕事というプレッシャーの中でそんな状況になった時では、

天と地ほど自分事に捉える度合いが違ってきます。


もちろん結果からいうと、今回の陸送業務は無事輸送を行い、
定刻通りに東電担当者さまへ車を引き渡すことはできました。


その陸送道中ではありますが、


ここ、デインジャラ~ス・ゾ~ン!!
そう思った場所が2箇所ありました。


2箇所とも高速道路のトンネル入り口付近です。


一つ目は水上IC - 谷川岳PA間にある川上トンネル。
もう一つは湯沢IC - 塩沢石打IC/SA間の石打トンネルです。


どちらも東京方面から新潟方面へ走っていくと

トンネルを入って大きく右にカーブしていくトンネルです。


この周辺はネクスコ東日本のドラぷらでも

「過去の事故要因と位置」と称し
ヒヤリマップとして紹介されています。


関越自動車道には日本最長の関越トンネルという

長大なトンネルもありますが、
車を運転する際、本当に怖いのは山間に位置し、

トンネルに入った直後にカーブしているような
このようなトンネルではないかと、個人的には思っています。


今回はこの川上トンネルを詳細に観察し、

その立地状況と危険についてご説明いたします。


あらためて、川上トンネルのおさらいをしましょう。


川上トンネルは

関越自動車道水上IC - 谷川岳PA間にある山岳トンネルです。


国土地理院標高APIよると、

下りトンネル入り口付近は標高518mあります。
(ちなみに先の石打トンネルはそれよりだいぶ低く

下りトンネル入り口付近で標高293m)


私が通行した日は走行路面に積雪はなかったものの、
トンネル内部の様子はフロントガラスに付着する小雪の影響で、

遠くまで見通すことが困難な状況でした。
(冬季の高速道路は、この視界不良も交通事故の大きな原因となり、
日頃からワイパーの手入れやデフロスターの効果的な活用が重要)


その川上トンネルですが、直前に警告看板でもあればまだしも、
トンネル内でカーブしていることを知らずに私は車を進めていました。


トンネルは上り勾配の途中にある為、

もちろんアクセルはある一定の踏力で踏んだ状態です。


だいたいトンネルの70~80m手前ほどだったでしょうか、
除雪された雪が道路左端に10~20cm程度残り、

一部か、その殆どが凍結しているように見えました。


もちろんそれまでも路面凍結を前提で走っており、
ここで慌ててブレーキなど踏んだらスリップを誘発しかねません。


踏み込んだアクセルをやんわりと戻してトンネル内に進入します。


トンネルに入ったすぐの道路左側の雪が、ひと際光っていました。
そう、トンネル内の気温で解けた雪が傾斜で流れ出し、

トンネル出口の寒風に吹かれて凍ったものです。


総重量10トンを優に超える大型消防自動車でさえ、

そのフロントタイヤがメキメキと氷を割る音が
ハンドルポストを伝わって自分の手のひらに感じるようでした。


幸い履いていたスタッドレスタイヤが

その軌道を逸することはありませんでしたが
背筋に緊張が走ったことが今でも生々しく思い出されます。


ここで川上トンネルを画像で見てみましょう。

画像では分かりずらいですが、川上トンネルの看板が奥に見えます。写真①

グーグルマップの撮影日は9月の晴れ間で、まだ山の木々も濃い緑を保ち
とてもすがすがしい画像に見受けられます。


この画像を見ただけだと、
冬季ここが交通上のデス・ゾーンとなるとは

誰も想像がつかいないに違いありません。


このトンネルのデス・ゾーン足る所以は2つあります。


一つ目、このトンネルの入り口手前は集落から山道へつながる

町道を跨ぐ形で橋となっていること。


二つ目は、橋梁道路ゆえ、

トンネルとの接合部の鉄製伸縮装置(継ぎ目)があること。


次にこの川上トンネルをもう少しアップで見てみましょう。写真②

さらに下の写真は町道から川上トンネル手前の橋梁を見上げた様子です。写真③

写真②ではしっかり道路の接合部が見て取れますが、

高速道路を走行中はどうしても早めに前方の道路状況を知ろうと

視点が先へ先へと移りがちです。


さらに、今回のような冬季の雪道路面ともなると路面の継ぎ目など
細かい情報を見落としがちになってしまいます。


また、町道から見上げた写真③では、

トンネル入り口の橋梁がしっかり写っています。


鋼鉄製の道路下の構造物は、吹き抜ける風によって周囲の気温以上に冷やされ、
その上の道路は結果として大変冷たくなっています。


トンネル内で車両から落ちた雪や吹き込んだ雪が解け、勾配に沿って流れ出し、
この橋梁の冷たく冷え込んだ空気によって再度凍り、

入り口周辺に固まっていくのです。


それこそがトンネル入口、出口付近は危険だと言われる所以であり、
この関越自動車道「川上トンネル」が危険ゾーンだという証左です。


陸送屋さんに限らず、トラックドライバーや

周辺を頻繁に往来するドライバー方は


昔からあそこのトンネルは危険だとか、あの道は危ないとか、


口伝えで色々語られてきたことがきっと全国各地にあることでしょう。


長い時間をかけて蓄積されたそれらの貴重な情報を、
これからどのような形で後輩や、未来のドライバーに伝えていけばいいのか、
そんな事も考えさせてくれた今回の新潟陸送業務でした。


ブログを書いてる今日28日は関東地方は一番の暖かさで、
手元の温度計は17.8℃を指しています。


このまま春へ、といけばいいのですが
まだ3月を過ぎるあたりまでは例年季節外れの降雪の可能性もあります。


心にゆとりを持って、春の訪れを待ちたいものです。


さあ、明日から3月が始まり、年度末を迎えます。
悔いの残らぬよう、全身全霊で陸送するぞー!(^^)/

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