~プロフィアの車窓から~陸送中に開眼した!?
こんにちは、嶋屋ブログ担当のYです。
今回も弊社の新しいベース基地、神奈川の「若柳事務所」から
現役陸送マンが、陸送中に観た・聴いた・感じたを
超~主観的な視点を交えながら、発信致します!
さて、今週前半は陸送で西日本~九州方面へ行っておりました。
(タイトル画像は宮島SAより望む瀬戸内の眺望!)
神奈川を含む関東地方は、曇りがちだったようですが、
ちょうど私が長距離陸送に出ていた6月1日は、
大阪で30.1℃の真夏日を記録するなど、特に西日本以西は軒並み晴天に恵まれて
私も陸送中の大型トラック「プロフィア」の窓を開放し、
普段とは違う空気を存分に堪能しながらハンドルを握っておりました。
貴重な時間を割いてこのブログを拝読して下さるのは
きっと陸送関係者さまが多いことでしょう。
本当に有難いことです。
で、有難ついでと言ってはなんですが、
一つお聞きします。
皆さんハンドルを握る際、いったいどんな事を考えて乗務していますか?
以下想像です(^^;)
☆仕事の後の一杯、あ~今夜のつまみは何にしようかなぁ~...
☆出がけに起きたほんの些細な夫婦喧嘩、
やっぱ、帰ったらオレから謝ろうか~...
☆はたまた、親の気持ち子知らず、心の準備もないまま
娘が週末連れてきた彼氏のことか...(^^;)
と、人それぞれ色々な事に思いを巡らしながらハンドルを握っているのではないでしょうか。
「仕事中は目先の仕事に集中しろー!」
そんな叱責の声がどこからか聞こえてきそうですね。
(そう、その通りです!間違っても今夜の晩酌はアサヒかキリンかなんて考えていません)
でも、私たちはプログラミングされ、デジタル信号で一寸の無駄なく
動き続けることが出来る機械では決してありません。
うれしいことがあれば、心ウキウキし、
気がかりなことがあれば、どこかで気持ちもそわそわしてしまいます。
だってそれが『にんげんだもの』~み・つ・を~♪
私もそう、相田みつをさんと同じように、にんげんだもの!
プロフィアの車窓から目にする新鮮な光景と、
車窓から爽快に吹き込む風の影響もあり、
脳内ドーパミンがいつもより出たようです。
自分がこのたった今、させてもらっている陸送という仕事と自分を取り巻く環境について
あれやこれやと、思いを巡らしてきました。
ちなみに今回の陸送の行程ですが、
週明け月曜日、いつものルーティンで地場の陸送を1本行い、
その足で横浜から新幹線で一路岡山へ、
架装メーカー工場でプロフィアのウィング車を引き取って
山口県の山口日野自動車本社さんへ翌日朝到着という
正味300km程の陸送でした。
この日の車中泊は山陽自動車道、宮島サービスエリア。
少し硬いベッドながらも身体を横にすることが出来たこともあり、
慣れないトラックでの車中泊も、意外と気分スッキリと目覚めることが出来ました。
パーキングに入ったのが前日夕暮れ時で、
その時は若干駐車マスに余裕はあったものの、
時間の経過とともにトラック、トラックス、トラックズぅ~!?
たちが続々と今夜の寝床を求め入庫してきます。
この時はあまり気づかなかったのですが
翌朝目が覚めて、明るい中で周りを見渡すと
意外にも現役バリバリのトラックは普段自分が陸送する現行車とは違い、
一世代、いや、二世代前のモデルであったり、
当たり前と言われれば当たり前ですが、
何トンもの積み荷を背負い、
日本全国何十万キロも走行している車体からは
あちこちにサビやオイルの滲みがあったりと、
まさしく働く商用車そのものの姿でした。
一方、私の陸送する日野プロフィア、
日本フルハーフ社製の4軸低床ウィング車は、ピッカピカで
サビなど微塵も見当たらない!(当たり前!)
私は運送会社のトラックドライバーという仕事を経験したことがないので、真相は分かりませんが
トラック1台で自分とその家族を支えようと業界に飛び込んでくる人は、
皆さん殆どが車好き、そして根っからのトラック大好きな方が多いことだと思います。
自分もそうですが、ピッカ・ピカの新車や、
最新技術を持った新型車両などは
も~、ハート♡萌え萌え♡状態、興味津々...(^^;)
ふだん当たり前のように新車を陸送していますが、
実はそこにはある種、トラックドライバーが恋焦がれる羨望の的があるのではないのか。
だって、日野自動車のCMにもあるじゃないですか!
「社長、こいつに乗せてくれ!」と。
もしトラックドライバーとして、
一つの夢が、新車の新型プロフィアに乗ることだとしたら...
毎日新車プロフィアを陸送している自分はいったい...
自分の任された仕事の重さと有難さを
あらためて実感させられた瞬間でありました。
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サービスエリアを出て、本線に合流。
防府・宇部さらにはその先にある九州地方へ先を急ぐトラックたちが
自分のプロフィアを続々と追い越していきます。
新型プロフィアが発売されてもう3年以上経つでしょうか、
『いすゞ』や『ふそう』もそうですが
追い越していくトラックの内、じつに現行車は3台に1台、
いや、ひょっとしたらそれ以下かもしれません。
追い抜かされる度、
6月の初夏の爽快な風が大きな塊となり、車窓から入り込んできます。
社長には内緒ですが、<(_ _)>
実はこの長距離陸送の配車を頂いた際、
自分の心の中で明らかに不協和な音が共鳴したのを覚えています。
もちろん仕事ですので、与えられたからには、
そこに意味があるものと、一心不乱でやり遂げます。
しかし私も家庭のある身、夫婦は共働き、末の子はまだ小学2年生...
急に決まった長距離陸送の配車、
それがたった3,4日とはいえ、
そして自分自身が好きな陸送の仕事とはいえ
その時私は、快く送り出してくれる家族に
感謝の念を抱かずにはいられませんでした。
いつもは神奈川をはじめとした地場専門のため、陸送中に目に写る景色というのは
見慣れた交差点、
見慣れた駅、
見慣れたバス...
と非日常とは真逆の光景。
しかし今回は今まで訪問したことのない土地、場所、納車先だったので、
目に入る光景すべてが新鮮で、
そう一言でいうと、
『非日常体験』でした。
人って、慣れたことをするのは楽でいいのだけれど、
慣れないことをするのはとても億劫ですよね。
けれど勇気を振絞り、一度その臨界点を突破すると、
普段使っていない脳内回路が一斉に活性化し、
ジャ~ン、その向こうに未だ見ぬ、見知らぬ境地が待っているのです
(大袈裟ですが...)
その昔、『非常識な本質』という日産GT-Rの開発に携わった
水野和敏氏の本を読んだことがあります。
「本質」を見つけるには、常識にとらわれていてはいけません。
必ず、常識を越えた向こう側にあるからです。
そんな内容の本です。
それとはちょっと違うかもしれないけれど、
『非日常という名の日常』、
そこに何度も身体を置き、内から湧き出る声に耳を傾けていくこと、
それが自分自身の本質に近づくたった一つの方法なのではないか。
そして、それこそが幸せの青い鳥なのだと。
プロフィアの車窓から開眼した瞬間でした。
今回の長距離陸送は、そんな非日常体験から生まれる、
未だ見ぬ自分発見という、大きなご褒美付きの「旅」でした!
やっぱり陸送って、すごいネ!
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